三井不動産リアルティ

Vol.53 2019 10月号

REALTY - news

いつもお世話になっております。三井不動産リアルティ REALTY-news事務局です。
秋たけなわのこの頃、いかがお過ごしでしょうか。
アメリカでは10月16日はボスの日。スタッフが上司や経営者をランチに招待し、
ボスの想いや責任などを理解しながら、人間関係をスムーズにする大切な一日です。
ちょっと見習ってみてもいいかもしれません。
それでは10月の「REALTY-news」をどうぞ。

投資・事業用不動産に関する情報誌「REALTY PRESS」を当社ウェブサイトにて公開中です。是非、ご覧ください。

REALTY PRESS

今月のトピックス
Topics 1 イギリスでも小売店の苦境が続く
Topics 2 今、注目の大型マルチテナント型物流倉庫
Column 人と物の流れを結び導いた、ターミナルの街

Topics 1

イギリスでも小売店の苦境が続く

 アメリカや日本での「小売店(実店舗)」の苦戦が伝えられていますが、イギリスのそれもかなり苦しい状況が続いています。主因はアマゾン他のオンライン通販による侵食で、これにブレグジットの不確実性に伴う消費意欲の減退が加わります。

 アメリカで起きたシアーズ、トイザらスほかのような大規模倒産は多くはないのですが、大どころでは傘下に有名小売店チェーンを持つアルカディアが行き詰りました。同社の店舗はSC大手のインツに多く出店、インツの家賃売上げの4%を占めています。

 小売業の経営破綻がモール会社を直撃した典型的な例です。アルカディアは経営再建のために家賃の引き下げをインツに求めましたが、インツはこれはほかのテナントからの家賃引き下げ要求の連鎖を呼びかねないとし、モールの同業者と手を組んで拒否しました。

 しかし家賃を引き下げないとアルカディアは破綻してしまいます。破綻してしまうと家賃が入らなくなり元も子もなくなるので、インツとしては苦しいところです。

 日本でも有名な老舗高級百貨店のマークス&スペンサーも株価が1年で4割下落する等、苦戦が長引いています。イギリスの大企業の証は「FTSE100」という株価指数の構成銘柄になっていることですが、同社は先日、これから外されてしまいました。日本の日経平均(日経225)とは異なり、FTSE100はほぼ機械的に時価総額基準で年に4回、リシャッフルされてしまうのです。

 マークス&スペンサーの店舗数は約1,000店で、不採算店の閉鎖を進めています。

 最も苦境にあるのはいわゆる「ハイ・ストリート」の商店群のようです。ハイ・ストリートというのはある程度以上の規模の商店街のことで「目抜き通り」とも訳されますが、そこまでの規模ではないものも含まれます。

 イギリスの500本のハイ・ストリートで今年上半期に閉店した店舗の数は2,868店で、これは毎日16店が閉店になっている勘定です。新たに開店したのは1,643店なので、閉鎖した店舗数に全く追いついていません。さらにこれらは「5店以上のチェーン」について捕捉されたもので、それ以下の零細な商店については分かりません。

 これらとは反対に好調なのは、オンライン通販のために用いられる物流倉庫なのですが、こちらにも徐々に変化が起きています。この件はいずれご報告いたします。

ジャパン・トランスナショナル 代表 坪田 清

Topics 2

今、注目の大型マルチテナント型物流倉庫

 今年7月31日にCBREが2019年第2四半期の物流施設の市場動向を公表しました。

 それによると、首都圏全体の大型マルチテナント型物流施設(LMT)の空室率は2.7%。実質賃料は4,200円/坪で対前期比+1.0%。今後2四半期(2019年第3Q-2019年第4Q)の空室率は0.7ポイント低下の2.0%と予想しています。また、近畿圏全体の空室率は7.1%。実質賃料は3,660円/坪で対前期比+2.5%。今後2四半期の空室率は2.5ポイント低下の4.6%の予想です。

 下記グラフからもわかるように、物流施設(LMT)は首都圏、近畿圏ともに好調な推移を見せています。特に首都圏では2018年第1Q、2019年第1Qに各20万坪クラスの新規供給があり、2019年第3Qにも20万坪クラスの供給が予定されているにもかかわらず、空室率低下が予測されるなど、旺盛な需要があるようです。この旺盛な需要を支えているのは、複数のeコマース関連企業の拡張需要や、3PL※1をはじめとする物流企業の拡張需要と考えられます。少量・多品種の荷物を短期間に個人宅に届けるサービスは、現代人にとって既に不可欠になっており、今後はより複雑化しながら拡大を続けると考えられます。

 特に大型マルチテナント型物流施設は、複数の企業の物流拠点であることから3PLにも対応しやすい利点があり、効率の良い物流が実現出来るとされているため人気が高いのですが、同時に交通利便性の高さ※2が求められる施設でもあります。首都圏では開発適地が少なくなってきたと言われ、物流用地についても土地価格の上昇が顕著なようです。

 今後は、既述のように需要は非常に旺盛なので、既存倉庫の建て替えなどを含めた取り組みが必要になってくるものと考えます。

※1 3PL(サードパーティー・ロジスティクス)とは、企業の抱えるさまざまな業務の内、物流部門を第三者企業に委託する業務形態です。
※2 物流そのものでは高速道路ICからの距離、都心部までの距離が重要視されます。これ以外にスタッフの確保という観点から、駅距離など通勤利便性も重視されます。

株式会社 工業市場研究所 川名 透

大型マルチテナント型物流施設 需給バランス


Column

人と物の流れを結び導いた、ターミナルの街

両国橋(明治43年) 国立国会図書館 蔵

両国橋(明治43年) 国立国会図書館 蔵

 明治に入ると江戸は東京に変わり、明治11年施行の郡区町村編制法によって両国界隈は本所区となります。明治末期頃から商工業の街へと歩み始めた当区は昭和22年、北部に隣接する向島区と統合され墨田区が誕生。江戸時代からの町名を継ぐ回向院周辺の本所相生町などは昭和4年に東両国一丁目~四丁目に、昭和42年には両国一丁目~四丁目に改称。墨田区が先に両国を住居表示としたことが、両国橋西詰めの日本橋側は両国広小路で大いに賑わった場所でありながら、町名使用を断念した理由といわれています。

 明治37年は両国に大きな変化を及ぼす年になりました。民鉄の総武鉄道が開通し、千葉方面からの東京の玄関口となる「両国橋」駅が誕生。3年後国有化されますが、鉄道が隅田川を渡り御茶ノ水へと延伸運行したのは、関東大震災の復興計画に基づき総武線鉄橋が架けられた昭和7年のことでした。前年の昭和6年「両国」駅に改称された当駅は、蒸気機関車の時代から昭和後期までの長きに渡って、急行や特急、長距離列車の始発・終着駅となって、日々多くの人や物を房総方面と繋ぐターミナル駅の役割を果たしてきました。

 江戸時代から幾度も架け替えられていた両国橋が、木橋から鉄橋へと生まれ変わったのも明治37年です。この橋には市電(後に都電)の軌道が敷設され、後に新宿と結ばれる電車が走ります。明治43年に廃止されますが、東武鉄道の亀戸線も明治37年に総武鉄道に乗入れ、両国橋~曳舟間を運行しました。

 駅の貨物ターミナル跡地は現在、両国国技館と江戸東京博物館に。江戸時代、この辺り一帯は幕府の御竹蔵などが建てられた御用地で、明治維新後は陸軍用地となって陸軍被服廠が造営されました。その一画に整備された都立横網町公園には、大正12年の関東大震災の際ここに避難し焼死した3万を超える人々、第二次世界大戦の東京大空襲で犠牲となった多くの人々を合祀する東京都慰霊堂が設けられています。

「REALTY-news」をお読みいただきまして、
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