三井不動産リアルティ

Vol.59 2020 4月号

REALTY - news

いつもお世話になっております。三井不動産リアルティ REALTY-news事務局です。
春たけなわのこの頃、いかがお過ごしでしょうか。
この季節は、異動や引越などなにかと「変化」の多い季節です。
すぐに順応しなければならないストレスに加えて、今年はコロナウイルスへの不安も。
予断を許さぬ日々が続きますが、感染対策には万全を期して体調の維持・管理にお勤めください。
それでは今月の「REALTY-news」をどうぞ。

投資・事業用不動産に関する情報誌「REALTY PRESS」を当社ウェブサイトにて公開中です。是非、ご覧ください。

REALTY PRESS

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今月のトピックス

Topics 1 新型肺炎で炎上してしまったアメリカの不動産金融市場
Topics 2 2019年の分譲マンション市場を振り返る

Topics 1

新型肺炎で炎上してしまったアメリカの不動産金融市場

 新型肺炎はホテルやモールをはじめ世界の不動産ビジネスの各所へ大きな影響を与えています。ここでは「不動産金融」の世界で発生した問題を3月末時点でまとめてみましょう。

 アメリカでは、銀行は貸し出した住宅ローン債権の概ね半分を政府系の専門金融機関か民間の投資銀行に売却してしまいます。住宅ローンを買い取った側は数千本を束にしてスライスします。みじん切りにされたこれらの小口の債券がMBS(モーゲージ証券)です。商業不動産向け、即ちモールやオフィスビル、ホテル他向けのローンは投資銀行のみが買い取り、こちらは100本から数百本を束にしてスライスします。これがCMBS(商業不動産モーゲージ証券)です。

 MBSやCMBSへの投資に特化したリート(モーゲージリート)や商業ファンドがあります。これらの会社は取得した債券を担保にして銀行から融資を受け、この資金でMBSやCMBSを買い増してきました。こうすれば利益が増えるからです。

 このような仕組みを襲ったのが新型肺炎でした。MBSが成り立っているのは住宅ローンを借りた人がきちんと返済してくれるからです。CMBSが成り立っているのもテナントが家賃を払ってくれ、それによりモール等がきちんとローンを返済しているからです。

 新型肺炎問題で失業や一時帰休が急増、住宅ローンがいつも通りに返済されるか一挙に怪しくなりました。モールのテナントも賃料を払えそうにないところが続出しています。MBSやCMBSへの入金が減れば配当も減るとの見込みからこれらの価格は下落しました。

 先に述べたように、モーゲージリートも商業ファンドもMBSやCMBSを担保にして融資を受けています。担保の価格が下落して担保割れになると、マージンコール(追加保証金請求)が起きます。いわゆる「追証」です。どの会社も手持ちのMBSやCMBSを売ってそれを追証に充てようとすると、「売り」が集中して価格が一段安となってしまいます。売るに売れず、追証に応じられないところが増加しているというのが3月末の状況です。

 CMBS市場は崩壊してしまいました。CMBS化することを前提として不動産ビジネスに融資しようと考えていた銀行は、融資ができなくなります。

 韓国のミラエ・アセットは中国の安邦保険から58億$(6,322億円)のホテル・ポートフォリオを買う寸前まで行っていました。しかしゴールドマン・サックスは40億$(4,360億円)分のCMBS組成ができずファイナンスをあきらめ、このディールは流れてしまいました。

CMBS市場の機能不全で、表面化せずに流れてしまったディールは他にもあるでしょう。

(ドル=109円 2020年4月6日近辺のレート)

ジャパン・トランスナショナル 代表 坪田 清

Topics 2

2019年の分譲マンション市場を振り返る

 不動産経済研究所によれば、2019年の分譲マンション供給戸数は、全国で前年比12.0%減の70,660戸。首都圏は前年比15.9%減の31,238戸。近畿圏は同じく13.9%減の18,042戸。主要都市圏の殆どで供給減少でした。

 首都圏の年間平均は、価格5,980万円/戸、面積68.03㎡/戸で、坪単価は290.6万円。地域別坪単価は、東京都区部371.2万円(前年比—1.2%)、東京都下262.1万円(同+6.4%)、神奈川県250.6万円(同—1.4%)、埼玉県211.6万円(同+3.4%)、千葉県200.0万円(同+3.4%)です。

 2015年の平均坪単価は東京都区部326.3万円、東京都下205.0万円、神奈川県228.1万円、埼玉県191.1万円、千葉県171.2万円であり、2015年→2019年の戸当たり価格を比較すると都区部で+550万円、都下で+920万円、神奈川県+342万円、埼玉県+360万円、千葉県+480万円と大きく引き上げられました。

 ここ数年続く用地価格や工事費の高騰が、高額化の要因としては大きいですが、高額化した結果、売れ行き不振(初月契約率の低迷)が強く感じられるようになったのが2018~2019年市場の特徴でもあります。

 具体的に業績数字を見ていくと、2019年の年間平均初月契約率は62.6%、1年間で好調と判断される「初月70%」を超えたのは3月と8月のみ、9月~11月は特に悪く、9月、11月は50%台半ば、10月は42.6%を記録しました。供給減少にもかかわらず契約状況が悪いということは、年間の売れ数が大きく減少しているということであり、成約ベースで見れば市場規模は大幅な縮小と考えられます。

 実際、「郊外の一次取得層向けファミリーマンション」では、価格調整を進め、手が届く価格帯での供給がありましたが、それらの売れ行きも今一つでした。この状況からは「一次取得層の需要が弱くなっている」と感じざるを得ず、業界にとって最も必要な「一次取得層の需要喚起」をいかに図るか、が今後の課題となってくることでしょう。

 個人的には、「単価上昇→(グロス価格調整のための)面積圧縮」が進んだことで商品性が低下し、それが需要低迷を招いた大きな要因と考えています。今後の市場回復には、ユーザーが欲しい商品や価格の実現が必要となるでしょう。

株式会社 工業市場研究所 川名 透

首都圏分譲マンション供給数推移

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