三井不動産リアルティ

Vol.47 2019 4月号

REALTY - news

いつもお世話になっております。三井不動産リアルティ REALTY-news事務局です。
まさに春たけなわのこの季節、いかがお過ごしですか。
4月は新入生、新入社員、新学期、新年度など、「新」の付く言葉が年間で一番多く使われる季節。
新元号も決まったこの4月、新しい何かに積極的にチャレンジしていきたいものですね。
それでは今月の「REALTY-news」をどうぞ。

今月のトピックス
Topics 1 オーストラリアで住宅価格が大幅下落
Topics 2 2019年開業のホテル事情
Column 2つのエリアが、独特の文化を生み出した上野

Topics 1

オーストラリアで住宅価格が大幅下落

 オーストラリア全体で住宅価格が下落していますが、特に主要2都市のシドニーとメルボルンで価格下落が顕著です。ただし後述するように、まだ経済全般に重大な影響を与えるほどではないだろうとされています。

 3月時点で見るとシドニーの住宅価格はピークだった2017年比で13.9%下落、メルボルンは10.3%下落をしています。1年間で2けたの下落というのは1980年代初頭以来です。

 オーストラリアの面積は769万平方キロで日本の20倍、人口は2,499万人で日本の5分の1です。にもかかわらずシドニーの住宅は東京よりも高く、去年の5月の時点で戸建て住宅のメディアンは118万$(1.3億円)でした。所得やローンの金利水準等を加味した「アフォーダビリティ(住宅取得の容易さ)」で見ると、シドニーの住宅価格は世界でも香港に次いで二番目に高いのです。

 我々は長い間、日本は国土が狭く平野が少ないので住宅の値段が高いのも仕方がないと思い込んでいました。しかし事実は異なります。アメリカのニューヨークやサンフランシスコ、カナダのトロントやバンクーバー、そしてシドニーやメルボルン、これらの国は日本とは比べ物にならないくらい広いのに、住宅価格は東京や大阪よりかなり高額です。

 「狭いから高い」と言えるのは、香港とモナコ、これにシンガポールを入れるかどうかくらいで、住宅価格と国土面積の関係はあっても二次的なものです。

 シドニーでは商業不動産市場は住宅市場ほどは悪くありません。例えばオフィス主体の巨大再開発、バランガルーの第一フェーズは昨年5月に成功裏に完了しました。

 バランガルーにはマンションも159戸あり、2013年当時は販売開始から3時間半で完売するという好調ぶりでした。しかし今、売り出されていたらどうだったかわかりません。

 現在販売されている物件では10万豪$(790万円)の値引きや、投資家が購入した場合のリース保証、販促としてiPadを付けるといった状況が見られます。

 シドニーでは5年間続いた住宅ブームで、2012年比で価格が60%も上昇しました。この結果、現在の程度の価格下落が起きても、金融機関にとってローンの担保不足なり含み損となる額はまだ小さく、吸収可能だろうと見られています。

 したがって経済全般に影響を及ぼすような大ごとにはならないとされているわけです。オーストラリアは先進国では極めて稀な「27年間、景気後退に陥っていない」という記録を更新中なのですが、今回は一服する可能性にも注意すべきでしょう。

($=111円 豪$=79円 2019年4月10日近辺のレート)

ジャパン・トランスナショナル 代表 坪田 清

Topics 2

2019年開業のホテル事情

 ラグビーワールドカップ、東京五輪、大阪万博の開催といったイベントに伴う国内外の旅行者の増加が見込まれる中、宿泊施設の不足が懸念されています。様々な業種がホテル事業に参入しているのは広く認知されていますが、2019年の開業ホテル事情はどうなっているのかを調べてみました。

 現在、インターネットなどで確認できる新規開業は32都道府県で137件。内83件がチェーン系(ホテルルートイン、ホテルリブマックス、アパホテル等)で、その他(独立系)が54件。チェーン系は宿泊特化型が中心で、その他はシティホテルやリゾートホテル等様々ですが、宿泊特化型を中心とするチェーン系でも、今年の開業物件には1ランク上のサービス提供を行う物件(例えばアパグループではアパホテルプライド~最上級ブランド~や、アパホテル&リゾート~シティホテルブランド~)が含まれており、チェーン系でもバリエーションを広げる動きがあります。

 また、独立系では老舗ホテルの建て替えである「オークラ東京」や、沖縄のリゾート物件「アラマハイナ コンドホテル」等が開業し、様々な客層に対応する見込みもあります。実際、観光庁のデータなどを見れば、東京、大阪、京都等ではホテルの稼働率は80%以上になることも多く、予約もなかなか取れない現状が続くなど、ホテル不足の解消は喫緊の課題となっています。宿泊特化型のホテルは参入障壁が低いこともあり、マンションデベロッパー等、非専業の開発会社が多く参入している結果、全体にホテル開発が多くなっており、今後、競合の激化が懸念されています。

 一方、前回取り上げたインバウンド客のお金の使い方を見ると分かるように、欧米客の多くは宿泊にお金をかけています。これからは宿泊にお金をかける国の観光客の取り込みを図るほうが効率の良い運営に結びつくと考えられるので、画一的な宿泊特化型ホテル開発は、個性を重視したホテル開発への施策転換が求められていくでしょう。

株式会社 工業市場研究所 川名 透

都道府県別 2019年か開業ホテル件数

Column

2つのエリアが、独特の文化を生み出した上野

帝室博物館 国立国会図書館蔵

帝室博物館 国立国会図書館蔵

 広大な公園の中に、文化・芸術施設が集積する山の手エリア。交通の拠点であり、アメ横をはじめ商業施設で賑わう下町エリア。性格の異なる2つのエリアが巧みに融合する上野の礎は、文明開化の時代に形作られました。

 山の手エリアでは公園の開園以来、明治期には「東京国立博物館」、「国立科学博物館」、後に「東京藝術大学」へと統合される「東京美術学校」「東京音楽学校」、「帝国図書館(現:国立国会図書館支部上野図書館)」が創設されます。

 一方、商業街として発展する下町エリアでは、明治15年に馬車鉄道が上野に開通すると、明治16年には日本鉄道(現:JR)が上野-熊谷間を開業。時代の流れとともに馬車鉄道から電気鉄道へと移行していく中、明治36年には上野-新橋間、明治37年には上野-浅草間に路面電車が開通。明治42年には山手線が運転を開始しました。

 大正12年9月の関東大震災は上野周辺にも甚大な被害を及ぼし、50万人もの人々が上野公園に身を寄せました。上野のシンボルともいえる明治31年に設置された高村光雲作の西郷隆盛像には、尋ね人の札が所狭しと貼られていたそう。震災後は大規模な復興事業が行われ、下町の街並みは大きく様変わりしました。

昭和2年には東洋初の地下鉄となる、東京地下鉄の上野-浅草間が開通。昭和8年、京成電鉄の上野公園(現:京成上野)-西日暮里間が開通することで、千葉方面からものスムーズな人の流れを上野にもたらすようになりました。

第二次世界大戦によって焼け野原となった上野にはヤミ市が誕生し、アメ横へと発展していきます。上野公園には上野鐘声会(現:上野観光協会)が「花咲き匂う上野の山」を願って1,250本の桜を植樹し、水を落とし水田として利用されていた不忍池も元の姿に復元。上野公園は再び人々の憩いの場へと蘇っていったのです。

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